防災士の小野(防災担当)です。
超大型台風19号の接近による今後の状況と防災対策についてお知らせを致します。
ご存知の通り、超大型の台風19号が、12日夕方から夜遅くにかけて関東に接近、上陸する恐れが高まっています。
現時点(10月11日12:45分発表)の中心気圧は、925hpa ・ 中心付近の最大風速 50m/s ・ 最大瞬間風速70m/sとのことですが、このままで行くと12日12時頃の予報で、945hpa ・ 風速45m ・ 最大風速60mとなっています。
11日~13日までの予想降水量は関東西部の山沿いなどでは、雨の量が多く、最大で500mmを超える恐れがあります。 また、これまで東京都心の日降水量がもっとも多かったのが、1958年の371.9ミリで、日降水量が300ミリを超すような雨は、東京都心では過去140年あまりで一度しかありません。
<右の図を確認して下さい>
多摩地区の42時間予想降水量が320m以上を示す、赤い表示になっています。
また、線状降水帯となり局地的に断続的な豪雨が予想されます。
※線状降水帯=次々と発生する発達した雨雲が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたりほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域のこと。
不安を煽るわけではありませんが、今回の19号が、仮に925hpa未満で日本に上陸した場合、過去の記録1位となります。
上陸時の中心気圧がもっとも低かった第2室戸台風(1961年)が925hpa、有名な伊勢湾台風(1959年)にあっては929hpa、最近では1993年の台風13号で930hpaとなります。この気圧(hpa)が低ければ低いほど、台風の勢力が強いといえます。
また、台風の進行方向にも注意が必要です。今回の台風でも見かける予報円とは?
※予報円=左の図では、13日9時がこの円の中に入る確立が70%と予想されるリアです。よって台風は必ずしも予報円の中心を進むわけではありません。
台風の進行方向にも、危険度を知る秘密があります。以下の図をご覧下さい。
<暴風について>
進行方向の右側は危険なほど風が強くなり、左側は比較的に風は弱くなる傾向があります。台風の進行方向(予報円)にもよりますが、先日の千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号で例えると、東京が比較的に被害が少なかったのは進行方向右側だったこともあり、千葉県ほどの被害はありませんでした。しかし、今回の19号は、前回の15号よりも非常に勢力も大きく比較になりませんので15号の時のような規模で考えでいると危険です。
<カテゴリークラスについて>
今回の台風19号、アメリカの見解だと地球史上最大?といわれ世界中から注目を浴びているそうです。史上最大とは信じがたいですが・・・また、一説には今回の19号は、今まで以上に勢力が大きいのでカテゴリー6になるのではないかとも言われています。カテゴリー5までしか存在しませんので、6とはもしかしたら今回の19号で出来るカテゴリーなのかもしれません。このような見解が出るほどの勢力だということがお分かりいただけますでしょうか。
<今後の対策について>
モリコーの拠点でもある、青梅市でも先ほどから防災メールが頻繁に送信されています。内容は以下の通り。
【避難場所開設情報】 大型で非常に強い台風19号が、日本列島に接近中です。市では、明日12日(土)9時に避難場所として、市役所および青梅市民センター(ネッツたまぐーセンター)・ 各市民センター(長淵・大門・梅郷・沢井・小曽木・東青梅・新町・河辺・今井)の11箇所を開設します。ご心配な方はご利用下さい。 なお、避難する際は、水や食料、防寒着などをご持参下さい。また、今後の気象状況により、警戒レベル3(避難準備・高齢者等避難開始)や警戒レベル4(避難勧告)を発令する場合もあります。
問合せ:防災課0428-22-1111内線2504、2505
上記のように、各市町村でも防災メールが活躍しています、この機会に防災メールに登録をしてみては如何でしょか。
また、家の窓ガラスなど飛散することも考えられるので、ガムテープ、養生テープ、ダンボールなどで飛散防止対策をしてみましょう。
<必需品 3日分を目安に>
① 飲料水 ②食料(カップ麺や防災食) ③水(お風呂に貯めておく、トイレを流すときなど) ④電池類(充電池・乾電池など) ⑤手袋 ⑥懐中電灯(ヘッドライトならベスト) ⑦合羽 ⑧防寒着 ⑨ライター ⑩ブルーシート ⑪ガラ袋 ⑫ホウキ・ちり取り ⑬生理用品やオムツなど ⑭マスク ⑮常備薬 ⑯アルミブランケット ⑰ビニール袋 ⑱携帯ラジオ ⑲ティッシュ ⑳マジック(筆記用具)
あと、ペットボトルを凍らせておくこともオススメします。停電で冷蔵庫が使用できなくなった時は当分は凍らせたペットボトルで保冷が出来ます。
以上のように、基本的な防災グッズを上げてみましたが、各ご家庭や企業にマッチした防災グッズを取り入れてみましょう。
<注意すること>
①危険な場所へは近づかない ②出歩くのは厳禁 ③命を守る行動をとる事 ④情報収集をすること ⑤被害にあったときは直ちに警察や消防の連絡をすること
<最後に>
今回の台風19号について、テレビや私たちが伝えていることが少し大げさに聞こえるかも知れませんが。「備えあれば憂い無し」の言葉があるように、何事も想定して事前に準備をしておくことが防災や減災に繋がると思っています。たしかに、ここまで恐怖心を煽るような情報提供をすることについては、色々なご意見があると思います。しかし、2011年に発生した東日本大震災、誰があそこまでの被害を想定できたでしょうか?地球規模の災害となると私たち人間の考えをはるかに越える事態が起こるかも知れません。予報が出ているということは、考える時間も準備も出来るということです。交通安全でよく聞く、「だろう運転」よりも、「かもしれない運転」のように、大丈夫だろうと考えるよりも、危険かもしれないと考えて行動をとる事を心がけてみましょう。
くるくる詐欺で済むのなら、それに超したことはありません。
今からでも遅くありません、防災や減災について調べてみましょう。
モリコー防災担当 小野